アジア探偵団 (ミャンマー)

東南アジア全般のIT情報を追っかけています。(主にミャンマー)

2014年12月



今まではBoltだけだった4Gサービスですが、インドネシアのキャリアXL Axiataが4G LTEサービスを開始しました。これは12月8日からサービスを開始した国内最大のキャリアTelkomselに数日遅れとなります。ジャカルタの一部だけのサービスとなるBoltよりも数ヶ月遅れのスタートです。

XLの4Gサービスの提供範囲はBoltやTelkomselよりも広くなっています。ジャワ島とスマトラ島の3大都市、ジャカルタ、メダン、ジョグジャカルタをカバーします。しかしジャカルタに隣接した地域、クラパ・ガディンや地元のショッピングセンターはまだテスト段階となります。

XL Axiataのインドネシアでの加入者は8050万となりTelkomselの1億3800万に次いで2番目となります。XLの4Gサービスを利用するには4G LTEネットワークの設定を保存できるuSIMに変更する必要があります。XLは最大100 Mbpsとなる4G LTEサービスを使うために最寄りのサービスセンターで既存のSIMカードを交換するように案内しています。また速度はTelkomselの最大36 Mbps、Boltの72 Mbpsより高速になっています。

Imdosatもテスト段階を終え、19日から4G LTEサービスを開始しこれで大手3社が4Gを提供することになります。

インドネシアの携帯契約者は2億7800万で世界第4位となります。そして3Gの契約者数も世界の上位10位までに入っていて、ブロードバンド利用者は固定を経験せずに最初からモバイルとなっています。予想では2015年に3億2500万へ到達するとされています。インドネシア政府もXLの4Gサービスはインドネシアの諸々の島で最高のサービスとなるとのべています。



GoogleのブログにAndroid Oneをインド以外へ展開と書いてありました。

Android Oneは9月にインドへ進出し、最近の数ヶ月にはオンライン販売に加えて大小様々な都市での店舗販売を始めました。先週にはパートナーのスパイスがヒンディー語向けに特化したAndroid Oneを開発しました。

そして、Android Oneはインド隣国のバングラデシュ、ネパール、スリランカ、あわせると人口2億人になる3国での販売を数週間のうちに開始します。これらの3国では多くのメーカやバングラリンクなどのキャリアと協力しAndroid Oneを販売していきます。Micromax、Karbonn、スパイスに加えて新たにバングラデシュのメーカであるSymphonyがRoar A50を販売します。

進出はこれで終わりではなく、2015年にも他の国へ進出を続けるとのことです。



シャオミが一時的な販売許可を得られたことでHugo Barraは今週からの販売再開を認めました。BarraはRedmi 1Sのみを12月23日から販売再開するとFacebookで明らかにし、他の機種については未定だとのべています。

しかしシャオミの一時的な販売許可は2015年1月8日までの時限的なものです。販売が認められたのもエリクソンの特許技術使用権を取得しているQualcomm製のチップを搭載しているものに限定されています。

デリー高等法院は次の事情聴取を2月5日に開催予定なので再度販売停止の猶予を勝ち取らない限り、1月9日になるとまた販売停止に逆戻りです。

シャオミはサムスンとマイクロマックスなどの国産メーカが激しいシェア争いをしているインド市場へ7月に参入し最初はMi3、途中からはRedmi 1sに変更してFlipkartでの販売を行ってきました。そしてその他の中国メーカのHuawei、Oppo、OnePlusなどがシャオミの成功を見てインド市場へ参入を果たしました。これによりエントリーモデルの市場は一大激戦区となりました。



先々週にシャオミが販売差し止め命令を受けましたが、先週インド高等法院はその一部の解除を決定しました。

その決定はQualcommを搭載したスマホに限り2015年1月8日まで販売を認めるというものです。これによりインドで販売していた4機種のうち、Redmi Note 4G、Mi3、Redmi 1Sの3機種が販売可能となり、MediaTek搭載のRedmi Noteは販売停止のままです。

シャオミのインドでの知的財産の問題はスウェーデンのエリクソンが持っている8つのモバイル接続技術に対する侵害です。シャオミはこれらのエリクソンの特許権を取得していませんでした。エリクソンはシャオミがインドに7月に進出する前に契約しようとしました。

しかし、Qualcommはエリクソンの特許使用権を取得しているのでシャオミはインド高等法院と協議してQualcomm搭載機種の一時的な販売許可を得られました。

12月20日にFlipkartでの販売を確認しました。



シャオミに続いてOnePlusもデリー高等法院からインドでの販売、マーケティング、輸入を禁止されました。 しかし、OnePlusの問題はシャオミとは違いアンドロイドをベースにしたCyanogenmodをインドでの独占使用権を持っているMicromaxからの提訴でした。

Micromaxは10月にインドでのCyanogenの独占使用権を取得しなかなかたため、12月18日にYU Cyanogenを採用したスマホを発売しようとしていたOnePlusはトラブルに巻き込まれました。

MicromaxはインドでのCyanogenを搭載したスマホのブランド確立に努力し資金を費やしたので、OnePlusにそれを横取りされるようなことは認められないとのべています。

対してOnePlusは2月にCyanogenと提携し中国本土以外の全世界でのトレードマークの使用を認められているとかたりました。しかしMicromaxはそれより後に東南アジアでの独占使用権を獲得して います。OnePlusは裁判所にCyanogenはインドでの同意は無効だとインドでの発売2週間前に伝えてきただけとのべました。

CyanogenはすでにOnePlus Oneの販売を許可しないと明らかにしています。そのためOnePlusはインドのユーザー向けに別のアンドロイドベースのOSを準備しているとかたっています。高裁は12月2日からAmazonでOnePlus Oneの販売を開始したOnePlusにCyanogenベースのスマホを在庫分だけの販売を認めました。

今月初めにはシャオミがエリクソンに対する特許侵害で高裁から販売停止命令を受けました。 現在は特許侵害に関係ない機種に限り一時的に販売停止の猶予を勝ち取りました。(12月20日追記:Flipkartでの販売再開を確認しました。)

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